ウォーターサーバーを衛生的に使うために
ウォーターサーバーは基本的に契約期間等が決まっているので最低でも1~2年は使い続けるものです。
お水のボトルは衛生的な工場でボトリングされたものを毎回交換して使うのでお水自体はきれいです。ですがウォーターサーバー本体は同じものを年単位で使うので当然古くなっていきます。ウォーターサーバーを衛生的に長く使うためには定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスはなぜ必要なのか?
水には雑菌が繁殖する
お水には必ずと言っていいほど雑菌が繁殖します。ウォーターサーバーの場合はボトル交換によって毎回新しいきれいな水が入ってきますがそれでも雑菌の繁殖は100%防ぐことは不可能と言っていいでしょう。
特にお水は流れがない部分、水がたまる部分に雑菌が繁殖しやすくなります。ウォーターサーバーの場合は内部のタンクなどにお水をためて冷却・保温しているのでこの部分にお水が常時たまっています。使っている間はお水が循環しますが例えば寝ている時間や外出中は使っていないので滞留しています。この時間に雑菌が繁殖しやすい環境になっています。
短い期間なら無視してもいいほどの雑菌量でしょうが何年も使い続けたウォーターサーバーの場合はどれほどの雑菌が存在しているのでしょうか。健康に害はない程度の雑菌量を維持できる期間はどれほどなのでしょうか?
この「健康に害がない程度の雑菌量を維持できる期間」を発表しているウォーターサーバーメーカーは私の知る限りではありません。
どのメーカーも「当社のウォーターサーバーは非常に衛生的で…」とか、「雑菌が繁殖しない構造で…」といったうたい文句で宣伝しています。なのでそもそもウォーターサーバーの内部に雑菌が繁殖することがない前提で商売をしています。これを長い期間使い続けると仮定すると何年衛生的に使えるのか気になりますね。
天然水ならではのデメリット
天然水のウォーターサーバーの場合は自然の風味を生かすため必要以上に殺菌などの処理をしていません。水道水よりも基準が甘いことはよく知られています。なので天然水の場合は雑菌の繁殖がしやすいと言えます。
水道がユーザーによるメンテナンスやお手入れをあまり必要としないのは水道水自体が殺菌・消毒を徹底しているからです。水自体が人工的に衛生管理されているために数年に一度水道工事をすればいいというわけです。ですが天然水はそうはいきません。
天然水がカルキ臭かったら嫌ですよね。おいしい天然水を飲むためにはメンテナンスは必要なのです。
また、ガロンボトルの場合は空気の混入があるので比較的雑菌の繁殖がしやすくなります。ガロンボトルとはお水を出すとボトル内部に空気が入るタイプのものです。「ボコボコボコッ」と音がするのが分かります。空気はフィルターを通して入っていきますがフィルターにも寿命があります。
ウォーターサーバーは分解禁止のブラックボックス
ウォーターサーバーの内部はユーザーにとってはブラックボックスとなっています。中がどうなっているかはわかりません。ウォーターサーバーはレンタルが基本なので機械いじりが得意な方が分解して中身を見たとしたら返却時にメーカーに分解したことがばれて大変です。(違約金の発生や弁償などの規約があります)
なのでブラックボックスとなっているウォーターサーバーの内部にどれほどの雑菌が繁殖しているかはユーザーにはわからないのです。
購入するタイプのウォーターサーバーであれば分解しても弁償の必要はありませんが元に戻すのは難しいでしょうし内部を完全に洗浄するには知識が必要です。
ユーザーがやるべきお手入れとお掃除
セルフメンテナンスは掃除がメイン
ウォーターサーバーを衛生的に使うにはセルフメンテナンスが必要になってきますが、ユーザーができるセルフメンテナンスには下記のようなものがあります。
- お水の出口付近を洗う(拭く)
- お水の出口の下にある水受け皿を洗う
- 背面(冷蔵庫のように格子がついている)のホコリを払う。高温部分があるので注意が必要です。
- ボトル交換時に毎回ボトル設置場所内部をキッチンペーパーなどで拭く
ウォーターサーバー本体を分解することは禁止されているのでこれ以上は厳しいです。こうして考えると「セルフメンテナンス」と言うよりはお手入れやお掃除と呼んでもいいですね。お部屋のお掃除と同じくらいの頻度で行えば十分です。
ミルクやコーヒーなどの跳ね返りが結構ついているので出口付近はしっかり拭きましょう。レバーを押してお水を出すタイプのサーバーではレバーも拭きましょう。水受け皿にはお水が溜まっています。取り外しができるタイプであれば、外して食器用洗剤で洗います。背面は掃除機でホコリを吸い取り、取り切れなければ布でふき取ります。
ボトル設置場所にも水が溜まっています。これも交換ごとに拭きましょう。キッチンペーパーで水分を取り除くだけでも十分です。
ウォーターサーバーを衛生的に使う方法
上記以外に衛生的に使う方法として
- 水の出口付近に手を触れない
- 朝一番はコップ一杯程度の水を捨てる
上記の2つをすると雑菌量をかなり抑えられます。
素手で触った場所からは雑菌が繁殖します。なのでなるべく手を触れないように気をつけます。触った場合はこまめに拭くと清潔です。特に小さいお子さんがいる家庭では除菌シートなどでしっかり拭きましょう。
お水は流れていない状態で雑菌が繁殖しやすくなります。ウォーターサーバーの場合は寝ている夜など、使っていない時間が長いと雑菌が多くなります。なので朝一番はコップ一杯程度の量を捨てると雑菌を飲まずに済みます。
ウォーターサーバーの寿命は何年?
多くのメーカーが最低契約期間を定めていて大体が1~2年、長いと3年契約の場合もあります。一説によるとウォーターサーバーの寿命は2年程度で最低契約期間はそれに合わせて設定されているという話があります。これは「衛生的に使える期間」ではなく機械的な寿命です。
もちろん使用頻度や環境によって大きく異なりますがメーカーはおおむねその程度と試算しています。ウォーターサーバー本体の交換手数料に関しても例えば「使用開始から1年以内に交換する場合は○○円」といった設定になっています。つまり、そのくらいは使えるはずだから交換したがるのはユーザーの自己責任であるということです。
ウォーターサーバー本体は定期的に交換する
ウォーターサーバー本体は定期的に交換すべきものです。
前述のように雑菌は繁殖するし、機械的にも数年で寿命が来ます。水漏れでもしたら大変なので交換しましょう。
多くのメーカーで本体の交換に関する規約があるのはメンテナンスのためではないかと推測できます。少なくともカラーバリエーションを選ぶためではないでしょう。メーカーによっては「交換手数料」という設定があってお金がかかります。
ウォーターサーバー本体のレンタル料が毎月かかる料金設定の会社ではメンテナンス料金が毎月の支払いに含まれているので交換手数料は無料というところもあります。定期的な交換で衛生的だし設置もスタッフがやってくれるので安心です。
利用料金はメンテナンス料込みで計算する
ウォーターサーバーは契約期間が年単位で決まっているため長期間使い続けることになります。衛生的に使うにはメンテナンスは不可欠です。
ウォーターサーバーを使うには毎月お金がどのくらいかかるのか?
毎月の料金を計算する方は多いと思いますがそこには定期的なメンテナンス(本体の交換)の料金も含めて計算しましょう。1~2年に一度交換手数料を払うとトータルいくらになるのか。料金比較の際には忘れずに計算に入れましょう。
交換メンテナンス料金込みでトータルの計算がしやすい会社をいくつかピックアップしておきます。ご検討中の方はリンク先のページもご覧ください。
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